あなたは「平均寿命100歳時代」を安心して迎えられますか?

2. 老後不安の3つの原因と解決方法

質問について考えた結果、不安の原因は次の3つということがわかりました。

不安の原因はわかりました。ここからはその不安をどのようにしたら解消できるのかを考えていきましょう。

【不安の原因その1】いくらお金をためても安心できない

砂漠で遭難する人の話を覚えていますか?人間が生きるためには水が必要です。まずこんな状況を考えてみましょう。あなたは飲み水を池にためています。そして必要なだけの水をそこから飲みます。ただし、池の水は増えません。飲んでしまうとその分は確実に減ってしまいます。これだと安心して水を飲むことができません。お金を使えなくなっている状態と同じです。

もうひとつの状況を考えてみましょう。今度は池からではなく、「わき水」から水を飲みます。水を飲んでも次から次にわき出てきます。これなら安心して水を飲むことができます。お金でも同じようなことができるといいですね。お金を使っても次からまたお金がわき出てくる。そんなしくみです。

「そんなうまい話ってあるの?」あなたはたぶんそう思ったことでしょう。当然の疑問です。たしかにそんなうまい話があるのかなと思いますが、実はそれほど不思議な話ではありません。あなたがアパート経営をしていれば、部屋を借りてくれる人がいる限り、ずっと家賃収入を得ることができます。家賃収入が「わき水」にあたります。

ただしアパート経営は誰にでもできるものではありません。専門知識も必要ですし、お金も必要です。もう少し手軽にできるものがあると嬉しいですね。

ご安心ください。もっと手軽にできるしくみがあります。実はあなたもそのしくみをすでにお持ちです。思い浮かびますか?日本に住んでいる人で20歳以上のすべての方が、このしくみの対象者です。

そうです。「公的年金」です。国民年金や厚生年金などのことですね。公的年金制度の中には、高齢になったときに受け取れる「老齢年金」のしくみがあります。この「老齢年金」は生きている限り、いつまでも受け取ることができます。まさに「わき水」です。このように一生涯受け取ることができる年金のことを「終身年金」といいます。「終身年金」を使えば、何歳まで長生きしたとして、ずっとお金をもらい続けることができます。公的年金に自分で準備した「終身年金」を上乗せすることが、老後の安心につながります。

【不安の原因その2】お金を増やす方法がわからない

お金が増える理由がわからないままお金を増やそうとしても、なかなかうまくいきません。一時的にうまくいったとしても、長続きすることはほとんどありません。継続的にお金を増やしたいのであれば、お金が増えるしくみを理解し、そのしくみを活用することが必要です。

まず基本的なことを確認しておきましょう。そもそもお金はなぜ増えるのでしょうか? いまから25年前の1991年、銀行の定期預金の利率は、年5%を超えていました。2016年現在の定期預金の利率はというと、いちばんよい銀行でも0.2%程度です。25倍の差があります。どうしてそんなことになってしまったのでしょうか?

銀行は集めたお金を大事に保管しているわけではありません。そのお金を会社に貸し付けたり、投資をしたりすることで利益を得ます。以前であれば、日本には成長機会がたくさんあったので、企業は銀行からお金を借りて、新しい設備にどんどん投資をしました。企業は高い金利を払っても銀行からお金を借りたほうが、より儲けることができたからです。その結果、銀行は企業から高い金利を受け取り、預金をしてくれた人たちに高い金利を支払うことができました。

このように将来成長すると見込まれる国や会社に投資することにより、その見返りとしてお金を増やすことができます。以前は、日本全体が成長していたので、日本企業に投資することにより高い金利がもらえました。

しかし、最近では日本の会社はお金をなかなか借りてくれません。大企業は自己資金を持っていますし、お金を借りてまで成長できるような機会が少なくなっていることがその理由です。銀行も高い金利は取れなくなり、預金の金利も下がりました。昔と比較すると、日本全体の成長力は落ちていると言わざるを得ません。銀行にお金を預けて、高い金利を受け取るといったことは期待できそうにありません。私たちはどうすればお金を増やせるのでしょうか?

キーワードは「成長」です。お金を増やすために、成長の見込みがある国や会社を見つければよいのです。日本だけを見ると成長といっても一部の会社に限られていますが、日本以外に目を向けてみると、成長している国や企業はたくさんあります。アジアやアフリカは人口の増加が予測されており、経済成長が期待できます。またグローバル企業は世界全体を相手にビジネスをすることで、成長が見込まれます。

ここであなたはこんな疑問を持つかも知れません。「日本の外に目を向けると、成長している国や企業があるということはよくわかった。では、どんな国、どんな会社に投資をすればいいのだろう?」

ここでも効果が長く続くかどうかが重要です。現時点で成長している国や企業が20年後も成長している保証はありません。20世紀のはじめ、アルゼンチンは世界でベストテンに入るほど裕福な国で、成長が期待されていました。しかし2015年時点のGDPランキングでは21位です。特定の国や企業にかたよって投資をするのは危険です。幅広くいろいろな国や企業に投資をするのが基本です。

「世界中に幅広く投資するなんて、お金がいくらあっても足りないのでは?」と思うかも知れません。大丈夫です。資金の心配をする必要はありません。ひとりひとりの投資額は小さくても、多くの人のお金を集めることによって、世界中の資産に投資できるしくみがあります。世界をさまざまな地域で見ると、成長している地域もあり、成長していない地域もあります。それでも世界全体としては経済成長が見込めます。特定の国や企業に投資をするのではなく、世界経済全体に投資をすることによって「成長に投資する」ことが可能になるのです。

成長が見込めるものに投資する、それがお金を増やすための基本的な考え方です。世界経済は継続した経済成長が見込めるので、その機会を活用します。「特定の国や企業にかたよることなく、世界経済全体に投資する」、これが新しいお金の増やし方です。

 このような考え方を前提とした上で、以下3つのルールにしたがって資産運用に取り組みます。
(1)資産分散: 株式と債券、日本と外国といった幅広い資産にバランスよく投資する
(2)時間分散: 購入のタイミングによる影響を少なくするため、何度かに分けて投資する
(3)長期投資: 短期の値動きに一喜一憂しない

私たちは短期間で大きくお金を増やしたいわけではありません。時間はたっぷりあります。「資産分散」「時間分散」「長期投資」の効果を使って、老後資金をじっくり増やしていきましょう。

【不安の原因その3】どのような商品を選べばよいかわからない

不安を解消するための方法について、ここまで次のような話をしてきました。 ①「終身年金」のように継続してお金を受け取れるしくみをつくる ② 世界経済全体に投資をし、「資産分散」「時間分散」「長期投資」の効果を使ってお金を増やす

この①と②を実行できる商品を活用することで、老後の安心を得ることができます。ここまで話をすると、「それができる商品って何?」という疑問がわいてきますよね。でも、ちょっと待ってください。まだ大切な話が残っています。老後の安心を手に入れるために、避けては通れないことです。それは「資産が値下がりしたときの対応」です。

世界経済全体に投資をし、じっくりとお金を増やしていく。それが私たちのお金の増やし方でした。この方法でお金を増やすにあたって、最も重要かつ難しいことは「長く続けること」です。勉強やダイエットでも長く続けるのはとても難しいと思います。それと同じです。ではどのようなときに資産運用を続けることが難しくなるのでしょうか?それが「値下がりしたとき」です。

世界経済全体に投資するという方法は、長い目で見れば成功する可能性が高い方法です。それぞれの国の経済に浮き沈みがあったとしても、世界全体でみると経済成長が見込めるからです。ただ注意が必要です。経済成長が見込めるのはたしかですが、いつも成長しているわけではありません。2008年に起きたリーマンショックのようなことがあると、一時的に世界経済全体が落ち込むこともあります。それまでに購入した資産の値段も大きく値下がりします。買った値段よりも値下がりをして、損を抱えてしまうこともあるかも知れません。資産の値下がりが続いているときは、値下がりがいつ止まるのかがわかりません。「このまま続けていってよいのだろうか?」という不安な気持ちになります。そこで投資をやめてしまおうという気持ちが強くなってしまうのです。

投資をやめてしまうということは、長く続けられないということです。残念ですが失敗です。この「値下がり」という壁をクリアできなければ、お金を増やすことはできません。それではどのようにすれば値下がりの問題に対処することができるのでしょうか?

対処法のひとつとして「がまんする」というものがあります。じっとがまんをしていれば、いつかは値上がりに転じてくれるという考え方です。必ずしも間違っているとは言えませんが、精神的にはつらいのであまりおすすめはできません。

少し考え方を変えてみましょう。値下がりというのは悪いことなのでしょうか? 欲しいものの値段が下がるというのは悪いことではありません。バーゲンセールは大歓迎です。投資でも値下がりを前向きにとらえることができれば、続けることができそうです。毎月一定の金額を投資するという方法であれば、値下がりにより多めに資産を買うことができます。バーゲンセールのおかげで、同じ予算でもたくさん商品を買えるのと同じです。このように「毎月一定の金額を投資する」という方法であれば、値下がりを前向きにとらえることができます。長く続けるためには有効な方法です。

「毎月一定の金額を投資する」という方法は、値下がり後に安く資産を購入できるという面で効果がありました。しかしすでに購入した資産の値下がりには効果がありません。すでに購入した資産の値下がりにはどのように対処すればよいのでしょうか?

すでに購入した資産が値下がりしているときは、「資産の組み合わせを変えること」で対応します。たとえば値下がりが不安だということであれば、一時的に値動きがほとんどない資産(短期金融商品)に資産を移すという方法が考えられます。これは商品を解約するのとは違います。商品はそのまま持ち続けた上で、中身を変えるというイメージです。長く続けるというスタンスそのものは変えず、途中で「ひと休み」するだけです。値下がりがおさまった後、少しずつ以前の内容に戻していけば、精神的にも大きな負担なく投資を続けることができます。

20年、30年という間には、私たちが想定できないことが起こります。その想定できないことをいまの時点で決めてしまうことは危険です。想定外の事態が起きたときでも対処できるような柔軟なしくみをもつということが、老後資金の準備には不可欠です。

ここまでの話で、具体的な商品を選ぶための基準が明確になりました。世界経済全体に投資し、長い期間をかけてお金を増やし、終身年金としてお金を受け取ることができる。そのような商品が私たちの求める商品です。そして長く続けるために、「毎月一定額を購入する」「資産を柔軟に組み替えることができる」といった値下がりに対応するしくみを持っている必要があります。

これで欲しい商品のイメージを持つことができました。もう商品選びで迷うことはありませんね!

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