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子どもの医療保険は必要?医療費助成と自己負担額

子どもが生まれると、学資保険が気になるのと同時に、今後の備えのひとつとして医療保険への加入が必要かどうかというのは、親としては迷うところですよね。
「身体の不調が出たら……」「大きなケガをしたら……」「でも乳幼児医療助成などもあるので病院代はかからないはずだし……」などなど。
では実際の必要性とは、いったいどの程度なのでしょうか。

子どもの医者にかかる確率

厚生労働省による年齢別の受療率を見てみると、やはり「病気をしやすい」と言われている0歳から9歳までの外来での受診率は高くはなっていますが、入院自体はそう多くないことがわかります。
そこまで多くないのであれば過剰に備える必要はないようにも思えますが、受療率自体は高くなっているため、悪化した場合は入院になるかもしれないという懸念は残ります。

年齢階級別にみた受療率(人口10万対)によるグラフ

参照:厚生労働省「平成29年 患者調査」をもとにi保険作成

入院する可能性はゼロではないので、病気や大けがをして入院や通院となってしまったら、どのくらいの支出になるのかというのは気になるところです。

医療費の助成と自己負担額

子どもの医療費の助成

子どもの医療費は、国や自治体からの助成が充実しています。

まず初めに、お住いの地域によって助成内容や対象となる年齢は違ってきますが、病院を受診した際にかかる医療費の全額または一部を助成してもらえる制度があります。

以下は各都道府県ごとの乳幼児等医療費援助制度の有無を示しています。対象年齢でみても、自治体によって助成を受けられる年齢に大幅な差があるため、お住いの地域での助成要件を確認してみましょう。

都道府県における乳幼児等医療費援助の実施状況

都道府
県名
対象年齢 所得制限 一部
自己
負担
通院 入院 通院 入院
北海道 就学前 12歳年度末 有 有 有
青森県 就学前 就学前 有 有 有
岩手県 就学前 12歳年度末 有 有 有
宮城県 就学前 就学前 有 有 無
秋田県 15歳年度末 15歳年度末 有 有 有
山形県 9歳年度末 15歳年度末 無 無 有
福島県※1 18歳年度末 18歳年度末 有 有 有
茨城県 12歳年度末 15歳年度末 有 有 有
栃木県 12歳年度末 12歳年度末 無 無 有
群馬県 15歳年度末 15歳年度末 無 無 無
埼玉県 就学前 就学前 有 有 有
千葉県 9歳年度末 15歳年度末 有 有 有
東京都 15歳年度末 15歳年度末 有 有 有
神奈川県 就学前 15歳年度末 有 有 有
新潟県※2 - - - - -
富山県 4歳
未満
就学前 有 有 有
石川県 4歳
未満
就学前 有 有 有
福井県 9歳年度末 9歳年度末 無 無 有
山梨県 5歳
未満
就学前 無 無 無
長野県 就学前 15歳年度末 無 無 有
岐阜県 就学前 就学前 無 無 無
静岡県 15歳年度末 15歳年度末 有 有 有
都道府
県名
対象年齢 所得制限 一部
自己
負担
通院 入院 通院 入院
愛知県 就学前 15歳年度末 無 無 無
三重県 12歳年度末 12歳年度末 有 有 無
滋賀県 就学前 就学前 無 無 無
京都府 15歳年度末 15歳年度末 無 無 有
大阪府 就学前 就学前 有 有 有
兵庫県 15歳年度末 15歳年度末 有 有 有
奈良県 15歳年度末 15歳年度末 有 有 有
和歌山県 就学前 就学前 有 有 無
鳥取県 18歳年度末 18歳年度末 無 無 有
島根県 就学前 就学前 無 無 有
岡山県 就学前 12歳年度末 有 有 有
広島県 就学前 就学前 有 有 有
山口県 就学前 就学前 有 有 有
徳島県 15歳年度末 15歳年度末 有 有 有
香川県 就学前 就学前 有 有 無
愛媛県 就学前 就学前 無 無 有
高知県 就学前 就学前 有 有 有
福岡県 12歳年度末 12歳年度末 有 有 有
佐賀県 就学前 就学前 無 無 有
長崎県 就学前 就学前 無 無 有
熊本県※3 4歳
未満
4歳
未満
有 有 有
大分県 就学前 15歳年度末 無 無 有
宮崎県 就学前 就学前 有 無 有
鹿児島県 就学前 就学前 有 有 有
沖縄県 就学前 15歳年度末 無 無 有

厚生労働省 こども家庭局 母子保健課調べ(平成29年4月1日現在)

小児慢性特定疾病の医療費助成

次に、子どもが18歳未満で健康保険に加入しており、万一重い病気になってしまったときに受けられる助成もあります。
小児がんや慢性心疾患など、国が指定した704疾病の「小児慢性特定疾患」に該当する場合に受けられる制度で、一部を自己負担し、それ以外を助成してもらえるしくみになっています。

対象者

  1. 生命を長期に脅かす疾病であること
  2. 先進医療特約は付帯できるか(費用が高額になるところに保障を持つようにする)
  3. 症状や治療が長期にわたって生活の質を低下させる疾病であること
  4. 長期にわたって高額な医療費の負担が続く疾病であること

自己負担の月額上限額

区分 夫婦2人+子1人世帯の
場合における年収の目安
自己負担上限額(外来+入院)
/患者負担割合:2割
一般 重症(※) 人工呼吸器
装着者
生活保護 - 0円 0円 0円
非課税
(本人年収~80万円)
- 1,250円 1,250円 500円
非課税
(本人年収80万円超~)
- 2,500円 2,500円
市町村民税
7,1万円未満
約200万円~約430万円 5,000円 2,500円
市町村民税
7,1~25,1万円未満
約430万円~約850万円 10,000円 5,000円
市町村民税
25,1万円以上
約850万円~ 15,000円 10,000円
入院時の
食事療養費
1/2自己負担

「重症」とは、
①高額な医療が長期的に継続する者(医療費が月5万円を超える月が年6回以上ある場合)
②重症患者基準に適合する者

もしも、こういった先天性や後天性の重病を患ってしまったら……という懸念は、親であれば誰しもが抱える不安ではないかと思いますので、こういう制度があるのだと知っておいて損はないかと思います。

さらに、健康保険による軽減制度では、保険証提示による自己負担割合が義務教育前までは2割に抑えられていますので、小学校入学するまではそこまで高額な医療費がかかる心配は少ないというのが現状です。

健康保険による自己負担割合

年齢 一般・
低所得者
現役並み
所得者
義務教育
就学前
2割負担
6歳~ 3割負担
70歳~ 2割負担 3割負担
75歳~ 1割負担

ですが、助成制度には所得制限や一部自己負担のある地域もあるため、住んでいる地域や家庭状況によっても助成の有無はバラバラです。

例えば共働きのご家庭で所得制限に引っかかっている場合などは、助成を活用できない上にどちらかが仕事を休んで付き添わなければいけないとなると、医療費+その他の出費+収入の減少などが重なってきますので、大きなマイナスがないとも言い切れません。
収入の減少に関しては、ひとり親世帯でも同じことが心配されます。

医療費以外の負担

先ほどの医療費や収入の減少以外にも、かかるリスクがあります。
入院中の子どもには、「食事代」や部屋によっては「差額ベッド」代が日々発生しますし、さらに親が付き添いで泊まる場合には「仮ベッド」を利用し別途お金がかかることもあります。

そして「自宅と病院を行き来するための交通費」や、「付き添う方の食事代」、自宅に家族を残して付き添う場合には、食事の準備ができないことなどから、通常よりも出費となることも起こりえます。
こういった医療費以外の出費には、健康保険や助成の対象外となるためすべて自己負担となるのです。

子どもの医療保険の必要性

それなりに充実している助成制度ですが、対象外の支出もあるため全てがタダになるわけではありません。貯蓄で補える場合は良いですが、これから学費や住宅購入などでお金が必要となってくる場合には、少しでも支出を抑えたい時期でもあります。

そして、一番気を付けてほしいことは、もし病気を患ってしまったら保険への加入は難しくなるということです。子どもの医療保険にも告知義務はもちろんありますので、加入には審査が必要です。

子ども向けの保険商品は共済や保険会社でもさまざまな商品があり、月々の保険料も安価で保障内容の手厚い商品も多く、商品によっては大黒柱である契約者の親に万一のことがあった際の保障や、他人にケガをさせてしまったり、物を壊してしまったりしたときに保障してくれる損害賠償責任保障が付いているのも魅力のひとつです。

助成制度が途切れる前の対策として、または確率的にも低いはずの長期入院などにより「まさかウチの子が」となる前のお守りとして、家計の負担にならない程度の保険料であれば、加入を検討してみても良いかもしれません。

まとめ

いざとなったら助かる子どもの医療保険ですが、一番に備えなければいけないのは、倒れてしまったら家計への打撃が大きい父親や母親です。
まずは親の保障を優先的に確保し、それから家計の余力範囲内で子どもの保険を検討されるのが適当です。
ご家庭全体を見て、優先順位を考慮しながらバランスの良い保障を検討して下さい。

監修者情報

監修者

林田 憲治

(2級ファイナンシャル・プランニング技能士/株式会社アイ・エフ・クリエイト)

『お客様へ寄り添った案内』をモットーに、
スタッフ一同、親切・丁寧に分かりやすくご説明させていただきます。

掲載している情報は記事更新時点のものです。最新の情報と異なる場合がありますのでご注意ください。

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